今回は「MGEXストライクフリーダムガンダム」のガンプラレビューです。
機動戦士ガンダムSEED DESTINYに登場し、キラ・ヤマトが搭乗するストライクフリーダムのMGEX版をご紹介。
2022年発売、価格は15,400円(税10%込)。
「極限表現」に挑むMGのハイエンドブランドの第二弾、ストライクフリーダムですが今回のテーマは「ガンプラ史上最高峰の金属表現」となっており、3種類の特殊加工と2種類のメタリック成形を使い分けています。
メタリック3Dシールとエッチングシールにより、外装と内部フレームの金属感も再現。
という事で、MGEXのストフリをフレーム状態や多彩なオリジナルギミックを含めて、徹底的にレビューしていきたいと思います!(>ω<)
MGEX 1/100 ストライクフリーダムガンダム
BANDAI SPIRITSのハイエンドモデル第2弾、MGEXのストフリさん。
価格が高いこともあり、ボックスアートは超豪華なゴールドで「MASTER GRADE EXTREME」の文字が印刷されています。
価格が15,400円(税10%込)とかなりお高いのですが、組み上げたあとは「この価格で出して採算とれるんだろうか……」と心配してしまうほどのパーツ数とギミックを誇るエグいガンプラに仕上がっていました。
今回解説するところが多すぎるので、いつもより画像数多めでレビューしていきますね。
デカール類は「メタリック3Dシール」「水転写デカール」「エッチングシール」の3種類が付属。
今回のコンセプトは「ガンプラ史上最高峰の金属表現」という事で、エッチングシール(↑画像の下)が目玉シールになっていると思います。
厚紙のマルチスタンドが付属。
ペーパークラフト式ランナースタンドになっています。
ということで、このように組み上げれば何枚かのランナーを立てておくことができます。
ただ本キット、同梱するランナー数がエグいので、一部にしか使えない感じです。HGなどで重宝しそうなスタンドだと思います。
メタリックな部分には「ゴールド」「ホワイトゴールド」「イエローゴールド」の3色に加え、「メタリックグレー」「カッパーゴールド」ととにかく色分けが凄まじいです。
色分けが完璧なので、普段塗装をするモデラーさんでもパチ組みで満足する出来になっていると思います。(ほとんどのパーツにアンダーゲートが採用)
1/100キラ・ヤマトとラクス・クラインのフィギュアがこちら。
2体のほか、ストフリ内部に乗せるキラフィギュアも1体付属します。※後述
今回は、「先にフレームを組んでから外装をかぶせていく」方式です。
初期RGとは違い半完成品のフレームにはなっていないので、普通に組み上げていきます。
ちなみにポリキャップレスで、KPS(やわらかプラ)関節が採用されているものの関節強度がキツめでポージングしやすいです。
いかがでしょうか。ゴールド部だけで色使いすぎなうえ、エッチングシール(メタリックなシルバー部分)のおかげでメカニカルな見た目を実現しています。
ちなみに、フレームを組むだけでほぼ1日を終えましたw
そして完成したMGEX 1/100 ストライクフリーダムガンダムがこちら。
背部の機動兵装ウイングとスーパードラグーンまわりは重みがありますが、自立は安定します。足首パーツの接続テンションが強めに設計されており、立たせる際にストレスない作りになっているのが特徴です。
いかがでしょうか……(汗)
感覚的には最近のRGを1/100スケールに落とし込んだような作りですが、RGよりもゴールド部の色数が増えエッチングシールによる金属表現が足されており、現状最高峰の色分けとディテールを実現しています。
後ろから見てもカッケェ!(>ω<;)
それでは各部、内部フレームも含めて細かく見ていきます。
基本的な可動域から。手足はめちゃめちゃ開き、顔を上げる動作も得意です。
頭部は、首の基部パーツごと前後にかたむきます。
手足の関節は180度近く曲がり、キレイにヒザ立ち可能です。
真横を向くこともできます。可動域は完璧といっていいでしょう……(*_*)
頭部フレームがこちら。
外装パーツをかぶせてしまえば見えなくなるフェイスマスク内部にも、モールドがあります。
ツインアイは「クリアイエロー」「ホワイトゴールド」からの選択式です。
最初クリアイエローで組んだのですが、目が目立たなかったのでホワイトゴールドで組み直しました。
このあたりはお好みで、といったところ。以下ホワイトゴールドをチョイスした状態でレビュー続けます。
超アップで。フェイスマスクのヘの字スリットは開口されています。
ほか、隈取りやフェイスマスクグレーの細かな色分けはもちろん、31mm近接防御機関砲(バルカン)も色分け済み。
後頭部の色分けも優秀で、ゴールド部分が露出する細やかな色分けを実現しています。一応トサカ前後もクリアブルー成形になっているのですが、好みでメタリック3Dシールを貼ることができます。(画像では貼った状態)
胴体フレームと完成後の胴体を比較。
ところどころ細かなゴールド部やメタリックシルバーが露出する構造で、お腹のカリドゥス複相ビーム砲はレッド成形になっています。
胸部インテーク部の作りが面白く、スリット形状のパーツの上にエッチングシールを貼ることで立体感のある見た目を実現しています。
ただこのエッチングシール、粘着力がちょい弱なので経年で剥がれるのが嫌な方は強力に接着しといた方が安全だと思われます。
外装パーツを取り付けてしまえば見えなくなるようなところにも、細かなモールドが刻まれています。
腰部側面カッパーゴールドのパーツ構造が面白く、↑のように接続することで細やかな動きをつけることができます。
コックピットハッチは前方にスライドします。
デザイン的にあまり見えなくなりますが、内部は↑右画像のようになっていて座った状態のキラフィギュアを組み込みます。
各部アップで。胸部インテーク内部がエグいことになっていますね……(*_*;)
また、細かなグリーン部はメタリック3Dシールで色を補うのですが、シール感をあまり感じない豪華な見た目になります。
一部めちゃめちゃ小さいシールがあるので、貼る際の紛失にはご注意を。
肩部は、前後のアーマーが開きます。
肩の基部パーツは外に引き出すことができ、肩可動が拡大します。
また、肩部装甲が連動して展開するギミックを搭載しています。
一番上のパーツを引き上げれば、側面のパーツも連動して展開します。
腕部。ヒジ関節のフレームは2色成形になっていて、ビームシールド発生器にはクリアレッドのパーツが使用されています。
裏側は、しっかりとゴールドで色分け済みです。
ビームシールド発生器の内部はこんな感じになっていて、外装を被せなくても作りが細かいです。
一部、外装を外した状態で展示しても面白そうですね。
ハンドパーツは「握り手」「銃持ち手」「平手」「指可動ハンド」の4種類が、左右あわせて計8つ付属します。
腰部。こちらも外装を取り付けてしまえば見えなくなる部分に、多色成形のゴールドが多用されています。
腰部フロントアーマーは展開し、内部のゴールドが露出。MGEXの特徴の一つです。
下半身をアップで。左右には高エネルギービームライフルをマウントできます。
↑枠の股間軸は引き出すことができ、足が柔軟に可動します。
腰部リアアーマーも展開します。
リアアーマーを引き下げれば、クスィフィアス3レール砲を前後に持っていくことができます。
このあたりは、ストフリ系キットの共通ギミックといったところ。
脚部は、ふくらはぎのスラスターを展開することができます。
ヒザ関節あたりの内部フレームはこのようになっていて、足を曲げると各部連動するように可動します。
↑枠がメタリック3Dシールを貼る部分。
ここに限らずスーパードラグーンに貼るものもそうなのですが、これが想像以上に小さいため貼るのにマジで苦労しました(>ω<;)
一応模型用のデカール専用ピンセットを使っているのですが、それですら剥がすことができないことが多々あったので本キット最大の難所といっていいでしょう……(*_*)(スーパードラグーンにいたってはこのサイズのものを32箇所貼る必要アリ)
各部アップで。ヒザアーマーが内側まで色分けされていたり、ふくらはぎのダクト内部がカッパーゴールドで再現されているなど、色分けがめちゃめちゃ細かいです。
ちなみに内部フレームはこのようになっていて、側面にはシルバーのエッチングシールを多用します。
足首パーツの接続強度は強めで、カチッと固定されます。
もちろん足裏に肉抜きはなく、カカトにカッパーゴールドが足された良色分けで再現されています。
背部のハードポイントまわりの作りがスゴいです。
バックパックを取り付けてしまえば見えなくなるのに、ディテールと色分けが細かいです。
本キットには、ディスプレイベースが付属。
バックパック下部に接続する形で取り付けます。バックパックのスラスターまわりの色分けも優秀です。
機動兵装ウイングは展開できます。
MGでは経年で垂れ落ちてくる接続強度でしたが、今回は止めたい位置でピタっと止まってくれました。
スーパードラグーンの↑枠が先程言った鬼門部分で、めちゃめちゃ小さなメタリック3Dシールを計32個貼ることになります。
メタリック3Dシール自体いつものホイルシールより硬めの素材になっているので、ピンセットで剥がす時にふっとぶ事が多々ありました。紛失にはマジ注意ポイントだよ……(*ノェノ)
機動兵装ウイングの上部、赤い部分をアップで。
ちょっと気になったのは、ウイング基部の強度。動かしまくるとネジ切れそうな気がするので、展開するときは優しく動かすと事故が起きないと思います。
「キラ・ヤマト、ストライクフリーダム、行きます!」
MGEXストフリ、出撃!
やば、浮かせて飾るだけでめっちゃかっこいい……。
それでは武装やギミックを見つつ、アクションポーズいってみます!
高エネルギービームライフルを装備。
MG版とは違い専用の銃持ち手が付属するので、ガッチリと持たせることができます。
アップで。クリアパーツが使われていたり、MG版ではグレーだった部分がゴールドに変更されていたりします。
「もうやめろぉぉ!」
高エネルギービームライフルを撃ちまくるキラ!
かっこよすぎる……。
ヒザを着いて射撃。
連結させれば、ロングレンジビームライフルになります。
両手でポージングさせるのにコツがいるMG版とは違い、自然に構えることができました。
「もう終わらせよう…こんな事は!」
ビームシールドを展開!
こちらはデフォルトでエフェクト印刷が入った、クリアのビームエフェクトパーツになっています。
前腕部と、シールド発生器の赤いパーツの間に挟み込むように再現。ガッチリと保持できます。
そして面白いのが、今回ビームシールドが2つ付属する点です。
両腕に展開することができるぞ!
シュペールラケルタ ビームサーベルを持たせる際は、指可動ハンドの↑枠と接続する形で持たせます。
「やらせるかぁっ!」
レンケツさせれば、アンビデクストラス・ハルバードを再現することができます。
クスィフィアス3レール砲を展開。
前後に展開し、先端を引き出して再現します。ゴールド部が露出するのがかっこいいですね。
ということで、ハイマット・フルバーストを再現!
「どんなに苦しくても、変わらない世界は嫌なんだ!」
ちなみに、スーパードラグーンは全て着脱できます。
ただ、本キットにドラグーンを展示できるスタンドは付属しません。
「当たれぇぇぇ!!!」
……ドラグーン全射出状態で展示したい(*ノェノ)
2006年発売の、MG 1/100 ストライクフリーダムガンダムと比較。
何気にストフリのMG版は18年前に発売という事で、今や古いガンプラに分類されると思います。(フリーダムの方はリニューアル版が発売済)
1/100スケールのガンプラとしては、MGEXとして約16年ぶりにリニューアルされた形になります。
アップで比較。MGのストフリは経年で機動兵装ウイングの接続強度が弱まってきたり、自立が少し難しくなってきた気がします。
MGEXも経年でどうなるかはわかりませんが、各部金属表現や多色ゴールド成形部分はもちろん、ロングレンジビームライフルを構えやすくなるなどパワーアップ具合いはスゴいです。
1/144スケール勢のHGCE版とRG版も混ぜ、色々なストフリバリエーションでディスプレイ。
HGCEは2016年、RGは2013年発売ということで、1/144スケールでは現状HGCE版が最新です。
「覚悟はある!僕は戦う!」
MGEX 1/100 ストライクフリーダムガンダムの感想
ということでMGEXストライクフリーダムガンダムのご紹介でした。
まず今回のコンセプトである「ガンプラ史上最高峰の金属表現」ですが、その謳い文句に負けずエッチングシール(シルバーの硬いシール)と多色成形のゴールドパーツにより高密度かつハイディテールなストフリが再現されていました。
MGはもちろん、RGと比較しても色分けが凄まじい(ゴールド部のみでカッパーゴールド含め4色使用)ので、現状最強のストフリガンプラであることは間違いないでしょう……(*_*;)
注意点としては、前述したとおり「超小さなメタリック3Dシールを貼るのが非常に難しい」「機動兵装ウイングの取り付け基部の破損には注意する必要がある」2点。
特にメタリックシールは硬い素材でできているので、台紙から剥がす際ふっとんでいくことが多々ありましたw100円ショップなどのピンセットを使っている方は、これを機に「デカール貼り用の精密なピンセット」を購入しておいた方が事故が起きないと思います。
それと本キットはシール類以外にも、とにかく「膨大なランナー数」「ほぼ全てがアンダーゲート」という特徴もあるため、歴戦のモデラーさんは問題ないとして初心者モデラーさんが手を出す際はパチ組みでも半月、1ヶ月ぐらいかかると思った方がいいかもしれません。(1日5個ぐらいのHGをパチ組みしたことあるわたくしでも3日かかりました(*_*;))
総評としてはストフリの決定版で間違いないので、入手できる機会があればゲットしておいて損のない名キットだと思いますぞ。
以上、「MGEX 1/100 ストライクフリーダムガンダム」のガンプラレビューでした!