今回は「HGUC ジムII(ジム2)」のガンプラレビューです。
機動戦士Zガンダムに登場したジムII(ジム2)をご紹介。
2011年発売。
13年前に発売されたジムIIですが、HGUCのジム系ガンプラの中では比較的新しいという事でプロポーションが良好なジムIIに仕上がっています。
ただ、ガンダムUC効果で発売されたと思われるためUC版のジムIIとブレンドしたようなデザインになっています。
という事で、今回はどこがアレンジされているかを中心にじっくり見ていきたいと思います!
HGUC ジムII
パッケージにはガンダムMk-II(ティターンズ仕様)と一緒に戦っているジムIIが描かれています。
ご存知、このキットのジムは地球連邦軍が運用した赤いジムIIの方が立体化されています。(エゥーゴカラーはプレバン(*´ェ`*))
設定的にはグリプス戦役開始時に最も配備数が多い機体として、各陣営で使用されたMSとの事。
……とはいえ序盤からいきなりリックディアスにパワー負けしていたという、最高のヤラレ役ジムだと思うぞ……(*´ェ`*)
ホイルシールは付属せず、マーキングがたくさん印字されたテトロンシールの一部で色を補います。
ご覧の通りエゥーゴのマーキングシールもあるので、塗装をすればエゥーゴカラーも再現できる内容になっています。
付属品はジムらしくシンプルです。
※「ビーム・ライフル」「ビーム・サーベルの柄×1」「ビームエフェクトパーツ×2(1つは余剰)」「シールド」
このなんの変哲もない武器の名称がジムっぽくてたまりませんw
そして完成したHGUCジムIIがこちら。
発売時期がHGUCジムIIIと近いですが、肩と太ももが外れにくいためクオリティは多少上がっていました。(ジムIIIがNo.126、ジムIIがNo.131)
元々シンプルなカラーリングのためパーツ単位での色分けはそこそこ優秀ですが、ジム系統のガンプラという事で細かな箇所は要塗装になります。
ただカラーリングを含め、設定画と比べると形状が変化した部分が多いです。
※このあたりはじっくり後述
レッドとイエローは深みのある成形色になっています。
素組みでも引き締まった印象になってカッコイイぞ……(>ω<)
手脚は水平まで上がり、膝もそこそこ曲がります。
上半身は360度回転し脚の横軸方向への可動も良好です。
目は薄いクリアグリーンのパーツが使われており、奥は細かくメカニカルな造形。
トサカの前後センサーはシールが付属します。
色が足りない部分はバルカン(イエロー)になります。
頭部は前後はめこみ式で側面に合わせ目あり。
後頭部右側のアンテナは別パーツ化されています。
頭部は前方トサカセンサー内が多少小さくなっていますが、アレンジ度合いが少なくジムIIの弱そうなかわいい顔がバッチリ再現されています(*´ェ`*)
胴体はパーツ単位での色分けが良好ですが、中央コクピットハッチはグレー成形のため原作再現派は紺色で要塗装です。
※細かいことを言えば、「腰」「フレーム」部分も本来は濃いグレーではなく少し明るいミディアムブルー
胴体上部には合わせ目が出ます。
側面は段落ちモールド化されています。
このキットのアレンジ部分をご紹介。
Z版のジムIIは本来モールド(写真左)がなく、このモールド形状はUC版ジムIIのデザインになっています。
また、胸のダクトも垂れ下がっていないのでこちらもUC版の造形で立体化されていました。
上から。胴体と肩の上部に合わせ目が出ます。
肩側面も合わせ目が出る上、内部は赤で要塗装となります。
また、デザイン自体もアレンジされていました。(凹み内部の区切られている板が省略されている模様)
肩は前方面にはそこそこ動きます。
二の腕は筒状1パーツ、前腕部は↑の箇所に合わせ目が出るスタンダードな作り。
ハンドパーツの甲部分は色分けされていないため、装甲色ホワイトで要塗装です。
主なアレンジ部分ですが、肘付近の●がUC版の配色になっていました。(Z版は関節色と同じ)
シンプルな腰まわり。
サイドアーマーにはジョイント穴が空いています。
脚部、アンクルガードは↑部分に合わせ目あり。
※部分の太もも側面ですが、UC版ではモールド形状でZ版では合わせ目になります。
色が足りない箇所は「ふくらはぎ周辺の小さく凹んでいる部分(サブスラスター)」で、赤で要塗装になります。
足裏には肉抜きがないため見栄えがいいです。
ただ、アンクルガードとスリッパはモロにUC版の形状になります↓
こう見てみるとUC版はかなり現代風にアレンジされていますね。
ランドセルは合わせ目が出ません。
ブルー部のセンサーはシールが付属しますが、バーニア内部は赤で要塗装です。
それでは武器を装備させてポージングいってみます!
腕の二重関節構造のおかげでビーム・サーベルをつかめるぞ!
ジムII、ビーム・サーベルを抜刀!
短めのクリアイエロー製ビームエフェクトパーツがジムIIっぽくてかっこいいっす(>ω<)
ちなみに、ハンドパーツ穴とサーベルの柄サイズが合っていないためプラプラしてしまうのが弱点です。
シールドは基部でロール回転するいつものタイプが付属します。
ちゃんと弱そうに見えるのがタマランです。
このジムII、特に頭部の形状が素晴らしいと思います。
ビーム・ライフルは合わせ目あり。
ハンドパーツ内部の凹凸を合わせる構造のため、ガッチリ保持できます。
↑HGUCネモのビーム・ライフルと比較。
形状的にはほぼ同じですが、ガンプラ的には形状が微妙に違いました。
ビーム・ライフルを構えるジムII!
この頃のHGUCは足裏の肉抜きがない事が多いので、ポージングが映えますね。
フォアグリップを掴んで両手で構える事も可能です。
ビーム・サーベル+ビーム・ライフルで。
それではプチ劇中再現いってみます。
グリーン・ノアにて反乱組織エゥーゴと戦うガンダムMk-IIとジムII。
クワトロのリックディアスと交戦!
「こっちのは何故当たらないんだ!?」
「早過ぎる、まるで赤い彗星だ!!」
バルカン・ファランクスを連射するリックディアス!
瞬殺されるジムIIさん。
ロベルト、アポリーのリックディアスにも圧倒されるジムII!
「こんな旧式のジムじゃ追いかけられない!!」
撃墜されるジムIIさん。
やられメカっぷりが最高に似合います……(褒め言葉
グリーン・ノアで戦闘を繰り広げたモビルスーツでディスプレイ。
HGUCジム、HGUCジムIIIと比較。
HGUCでリリースされたジムIIバリエーションを比較。
※左から「本キット」「エゥーゴカラー」「デザートカラー」「セミストライカー」
HGUC ジムIIの感想
ということでHGUC ジムIIのご紹介でした。
先述したように、Z版とUC版のジムIIをブレンドしたキットになっていました。
本体に限れば、胸部モールドとダクト・スリッパ形状をいじる必要が無い点からUC版のジムIIを再現する方が簡単そうです。
※UC版にする場合「腰のグレー部をホワイトで塗装」「脚部サブスラスターを埋める」必要あり
一応レビューという事で細かな違いを見てきましたが、あまり細かい事を気にしないモデラーさんなら気にする必要がない部分かもしれません。
逆に、超原作再現派は旧キットをいじるという選択肢もありますぞ!↓
↑旧キットをネモカラーで作ろうとして製作中の1/144ジムIIさん。
最近のガンプラに慣れすぎたせいか、合わせ目の多さから1年以上放置している……(THEヤワモデラー
成形色時点で色分けされているエゥーゴカラーはプレバン限定なので、再販受付中ならこちらで組む方がお手軽です↓
本キットのレビューに戻りますが、デザインを省いた評価をするとジム系統のガンプラらしく合わせ目や色の足りない箇所はちょくちょくあります。
良い点は「この時代のHGUCの長所」である変な肉抜きが無く可動性よりも造形・スタイルに重きを置いている点で、堅実にできたスケールキットに仕上がっている点。
Z版のジムIIとしては多少再現性が低いですが、弱そうなジム頭や短いビームサーベル、肉抜きがなく可動域も十分な点からわたしは満足したぞ……(*´ェ`*)
以上、「HGUC ジムII」のガンプラレビューでした!